刺身の急速凍結【液体急速凍結装置による実機凍結試験】

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今回は、弊社ゴンドラ連続式液体凍結装置の実機にて、刺身の急速凍結試験を行いました。

試験は実際に凍結処理を行っているお客様の工場で稼働中の液体凍結装置にて実施しましたので、30分間の凍結時間となっています。

刺身の急速凍結試験条件

  1. 生産稼働中の実機ゴンドラ内に収納
  2. 処理時間30分
  3. ブライン温度マイナス25℃
  4. 真空包装にて軽く脱気

刺身の急速凍結試験結果

凍結前と解凍後の比較(液体凍結)

1. 凍結前の刺身盛り合わせの画像

凍結前の刺身盛り合わせ

2. 連続式液体凍結装置(急速凍結)で30分間凍結後に常温解凍した刺身盛り合わせの画像

解凍した刺身盛り合わせ(液体急速凍結)

連続式液体凍結装置による凍結~解凍

1. 軽く真空包装した状態で凍結しました

真空包装された刺身盛り合わせ(凍結前)

2. 凍結が完了した状態の刺身盛り合わせ

凍結状態の刺身盛り合わせ(液体急速凍結)

3. 常温解凍後の刺身盛り合わせ

常温で解凍した刺身盛り合わせ

刺身の急速凍結結果

今回の試験で、液体凍結は刺身の凍結にも効果的で、細胞破壊を最小限にとどめることがわかりました。

今回は、盛り合わせ状態の刺身をそのまま連続式液体凍結装置で急速凍結しましたが、解凍してもドリップの流出はほとんどなく、生と判別がつかないほど風味も食感も素晴らしいものでした。

細胞破壊のない優れた凍結は、凍結温度ではなく如何に中心温度の「最大氷結晶生成帯」を素早く通過させるかで決まります。

マイナス50℃やマイナス60℃の冷風で急速凍結するよりも、熱伝導の優れたマイナス30℃前後の液体で360°全方位から接触し凍結させる液体凍結のほうが、格段に早くエネルギーコストが少ない効率的な凍結を実現することできるのです。

新鮮な状態で急速凍結された「お刺身」は劣化することなく長期保存が可能になるため、いつでも旬の味覚を味わうことができます。

急速液体凍結装置について

氷結晶生成帯の通過スピードが遅く細胞を破壊してしまうエアーブラスト方式と比較し、熱伝導率が圧倒的に高い液体による凍結は氷結晶による細胞破壊が極少です。

凍結保存における素材・風味低下の最大要因である凍結時の細胞破壊を大幅に防ぐことによりドリップが低減され、発色・風味ともに生に近い品質で解凍することができます。

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