牛肉の急速凍結【液体急速凍結装置による実機凍結試験】

今回は、弊社ゴンドラ連続式液体凍結装置の実機にて、牛肉の急速凍結試験を行いました。

試験は実際に凍結処理を行っているお客様の工場で稼働中の液体凍結装置にて実施しましたので、30分間の凍結時間となっています。

牛肉の急速凍結試験条件

牛肉の急速凍結試験結果

解凍後の比較（液体凍結と緩慢凍結）

1. 業務用冷凍庫（緩慢凍結）で24時間凍結後に常温解凍した牛肉の画像

2. 連続式液体凍結装置（急速凍結）で30分間凍結後に常温解凍した牛肉の画像

業務用冷凍庫による凍結～解凍

業務用冷凍庫で緩慢凍結された牛肉を解凍すると、若干の色味変化とドリップの流出がありました

連続式液体凍結装置による凍結～解凍

連続式液体凍結装置で急速凍結された牛肉を解凍すると、生と変わらない発色でドリップの流出はほとんどありませんでした

牛肉の急速凍結結果

今回の試験で、液体凍結は牛肉の凍結にも効果的で、細胞破壊を最小限にとどめることがわかりました。

液体凍結装置で凍結した牛肉は、細胞内の水分が氷塊として肥大化する前に凍結が完了するため、解凍してもドリップが極めて少ない良質な冷凍牛肉として長期保存が可能となります。

液体凍結では気体式（エアーブラスト）と比較し凍結速度が速く、真空包装により脱気されているため冷凍焼けもなく、温度変化の少ない冷凍庫で保存する場合は1年ほど品質の劣化はありません。

牛肉解凍時のドリップ流出による重量目減りや品質低下でお悩みの食肉卸業者様や、高級牛肉の品質維持や付加価値をお考えの業者様に最適です。

急速液体凍結装置について

氷結晶生成帯の通過スピードが遅く細胞を破壊してしまうエアーブラスト方式と比較し、熱伝導率が圧倒的に高い液体による凍結は氷結晶による細胞破壊が極少です。

凍結保存における素材・風味低下の最大要因である凍結時の細胞破壊を大幅に防ぐことによりドリップが低減され、発色・風味ともに生に近い品質で解凍することができます。