今回は、弊社ゴンドラ連続式液体凍結装置の実機にて、長芋とろろの急速凍結試験を行いました。
試験は実際に凍結処理を行っているお客様の工場で稼働中の液体凍結装置にて実施しましたので、30分間の凍結時間となっています。
長芋とろろの急速凍結試験条件
生産稼働中の実機ゴンドラ内に収納
凍結処理設定時間30分
ブライン温度マイナス25℃
三方シール(出荷仕様)
長芋とろろの急速凍結試験結果
凍結された長芋とろろ
ゴンドラ連続式液体凍結装置で凍結された 長芋とろろ (70g袋)
冷凍長芋とろろの凍結グラフ
長芋とろろ(70g)の中心温度をデータロガーで収集しグラフ化したものです。
細胞破壊の大きな要因である最大氷結晶生成帯(0℃~マイナス5℃)の通過速度は約4分で通過していました。
長芋とろろの急速凍結結果
今回の試験で、液体凍結は長芋とろろの凍結にも効果的で、細胞破壊を最小限にとどめることがわかりました。
水分の多い長芋とろろは凍結すると水分が肥大化した氷塊となり、解凍したときに水分が分離してしまうために風味が損なわれてしまいます。
しかし、凍結速度が早く、細胞内の水分が肥大化する前に凍結してしまう液体凍結の場合は解凍しても瑞々しさが変わりません。
液体凍結装置は添加物を一切使用せず長期保存が可能で、美味しい「冷凍長芋とろろ」を製造することができます。
連続式液体凍結装置の製造で実績があるのは日本で弊社のみです。
人手がかからず大量の急速凍結処理ができる弊社の連続式液体凍結装置は、ランニングコストも低く、手間のかかるデフロストや洗浄作業も必要ありません。
急速液体凍結装置について
氷結晶生成帯の通過スピードが遅く細胞を破壊してしまうエアーブラスト方式と比較し、熱伝導率が圧倒的に高い液体による凍結は氷結晶による細胞破壊が極少です。
凍結保存における素材・風味低下の最大要因である凍結時の細胞破壊を大幅に防ぐことによりドリップが低減され、発色・風味ともに生に近い品質で解凍することができます。