食品機械のオイル交換とその重要性について

日々の生産で稼働している食品機械のオイル交換は必要なのでしょうか?必要であればその時期をどの様に見極めれば良いのでしょうか。
工場で稼働している多くの機械を見てきましたが、どう見ても長期間にわたりオイル交換が実施されていない機械も中にはあります。現場担当者に確認すると、やはり定期交換されていないケースがあり、中にはオイル交換の必要性自体を認識していない場合などもあります。

オイル交換の必要性について

機械に入っているオイルは主に潤滑剤の役割があります。人間でいうと全身に行きわたっている血液のようなものです。この血液がどろどろ状態になったりしているのを放置しておくと、やがて病気の原因になってしまうことは言うまでもありません。機械のオイルも同じで使い続けていると性能が落ちてきてオイル本来の役割りを果たすことが出来なくなってしまいます。人間にも健康診断があるのと同じで、機械のオイルも定期的に補充したり入れ替えたりすることが必要です。

オイル交換なしで使い続けるとどうなるのか

車のエンジンオイル交換は定期的に交換すると思いますが、機械のオイル交換となると無頓着になっている方が多いのは事実です。エンジンと同じ様に、「冷却」「潤滑」「減摩」「洗浄」などの役割りをはたします。オイルは使用し続けていると粘度が低下して可動部パッキンなどの保護ができなく(油膜切れ)なったり、ギア(歯車)やベアリング類については摩耗が早まり機械寿命を極端に早めてしまいます。

オイルの性能が低下していたり量が少ないとどうなるか
  • 機械内部の冷却が出来ず正常状態を保てなくなる
  • 油膜切れによりパッキン類の保護が出来なくなってきます
  • ギア、ベアリングなどの寿命が縮まりる
  • 機械内部の洗浄効果が薄れてくる

いずれも機械の寿命を縮めることになり最悪は破損につながります。

オイル交換がなぜ必要なのか、少しはご理解いただけのではないかと思います。オイル交換を怠っていても外観から異常を感じることはほとんどありません。しかし、ある日突然に回転部が焼き付きを起こしてロックしてしまったり、ギアの歯がかけてしまったりと致命傷をおうことになりますので、オイルの劣化には十分注意して定期交換を心がけましょう。

オイル交換の時期を設定しましょう

まず、基本的なオイル交換目安は取扱説明書に記載されていますので、ひとつの目安とするのがよいでしょう。交換時期などがさだめられていない場合は、まずオイルの色を確認しましょう。点検用小窓から色を確認してどす黒くなっていたら交換しましょう。一番簡単な色の確認方法は、同じタイプの新品オイルと比較することです。交換周期は機械の使用頻度などにも関係してきましので、よく見極めて交換時期を設定しましょう。

オイルは入っていればOKというものではありません。使っているうちにどんどん劣化していくのです。半永久的に使えるオイルは存在しません。

オイルが劣化する原因としては3つあります
  • 稼働時の摩擦などで生じた細かな金属粉などは機械を痛める原因となるとともにオイルに混入して性能を変化させてしまいます。
  • 基本的にオイルは水分を含んでいません。オイルの量の0.1%以上の水分が混入すると、機械の錆などの原因となるために使用することができません。
  • オイルは機械の中で温度が上がる場合もあり、これを繰り返していると酸化したり変質してしまうのです。

いずれも機械の寿命を縮めることになり最悪は破損につながります。

まとめ

食品機械のオイル交換とその重要性について

この様に、オイル交換を怠ると機械の寿命を縮めてしまう事は間違いありません。そのまま使い続けると破損につながることも決して珍しいことではありません。オイル劣化により可動部の焼き付きなど、車に例えるならばエンジンの焼き付きでエンジン自体の載せ替えが必要なケースになります。この場合、大がかりな修理が必要となることが予想され、さらに機械が破損するということは工場の生産も停止することを意味します。そうならないためにも定期的なオイル交換の重要性についてご理解いただけたらと思います。

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